大人気アニメ「黒執事」シリーズ。その中でも2期だけシエル様が悪魔になるという異例の設定がありました。一方で、3期ではシエル様は人間のままのようです。この違いについて、詳しく解説していきましょう。
黒執事2期でシエル様が悪魔になった経緯
- 2期ではシエル様が契約を果たし、魂を喰われるはずだった
- しかし、セバスチャンに裏切られ、自らも悪魔になってしまう
- 原作にはないアニメオリジナルの展開だった
黒執事2期の終盤、シエル様はセバスチャンとの契約を果たし、魂を喰われるはずでした。しかし、セバスチャンに裏切られ、シエル様自身も悪魔になってしまったのです。この展開は原作にはなく、アニメオリジナルのストーリーでした。多くの視聴者を驚かせた衝撃の結末でしたが、同時に賛否両論を巻き起こしました。
原作ファンの中には、この展開に納得がいかない人も多かったようです。シエル様が悪魔になるという設定は、それまでの物語の流れからは想像しづらいものでしたから。一方で、アニメならではの斬新な解釈として評価する声もありました。いずれにせよ、2期の結末は視聴者に強烈なインパクトを与えたのは間違いありません。
3期では原作に沿ってシエル様は人間のまま
- 3期の内容は、原作の「豪華客船編」がメイン
- シエル様は人間として登場し、事件解決に挑む
- 2期の設定は完全に無かったことになっている
続く3期では、再びシエル様は人間の姿で登場します。3期の内容は、原作の「豪華客船編」がメインになっています。シエル様は、女王の命を受けて豪華客船で起きた事件の解決に乗り出します。セバスチャンとの絆も健在で、2人で難事件に挑んでいきます。
つまり、3期ではあたかも2期の出来事が無かったかのように物語が進んでいくのです。2期の衝撃的な展開は、まるで夢だったかのよう。シエル様が人間であることが当たり前という、原作に沿った世界観が再び描かれました。2期を知らない視聴者なら、違和感なく3期を楽しめたことでしょう。
2期はアニメオリジナルの「if」ストーリーだった？
- 2期の展開は、原作者の許可を得てアニメ制作陣が考案した
- 原作とは異なる「if」ストーリーという位置づけ
- あくまで「パラレルワールド」の出来事という見方も
では、なぜ2期だけがあのような展開になったのでしょうか。実は2期の内容は、原作者の許可を得た上でアニメ制作陣が独自に考案したものだったのです。原作とは異なる「if」ストーリーという位置づけだったのでしょう。
言い換えれば、2期の世界はあくまで「パラレルワールド」だったという見方もできます。原作の本筋とは別の物語が、2期では描かれていた。だからこそ、3期では2期の設定が反映されていないのでしょう。アニメ制作陣の狙いは定かではありませんが、2期を通して原作とは一味違う「黒執事」の魅力を引き出そうとしたのかもしれません。
シエル様の人間らしさが魅力の1つ
- シエル様は復讐心を胸に秘めつつも、本質的には弱さを持った少年
- 時折見せる無邪気な笑顔や、甘いものが好きな一面も魅力的
- そうした人間らしさこそが、シエル様の魅力の源泉だった
黒執事の物語で、シエル様の魅力の1つになっているのが、彼の「人間らしさ」ではないでしょうか。両親を惨殺され、復讐心を胸に秘めるシエル様。しかし、その本質は年相応の弱さや悩みを抱えた少年なのです。
時折見せる無邪気な笑顔、甘いものが大好物という一面。そうした人間くささが、シエル様の魅力を引き立てていました。常に完璧な存在ではなく、時に失敗や挫折を味わう。だからこそ、視聴者は感情移入しやすかったのでしょう。2期の結末は、そんなシエル様の人間性を大きく変えてしまう出来事でもありました。
黒執事3期は、原作の持ち味を活かした内容に
- 3期では、原作の魅力をダイレクトに映像化
- シエル様とセバスチャンの絆や、サスペンスフルな展開が見どころ
- 2期路線の続きを期待していた視聴者には肩透かしだったかも
黒執事3期は、原作の持ち味を活かした内容になっていると言えるでしょう。2期のような大胆な解釈は控え、原作の魅力をよりダイレクトに映像化しています。シエル様とセバスチャンの絆、緻密に描かれる事件の謎、サスペンスフルな展開。黒執事らしさが全面に押し出された作品に仕上がっているのです。
一方で、2期路線の続きを期待していた視聴者にとっては、少し肩透かしだったかもしれません。シエル様が悪魔になった後の物語が見たかったという人も、少なくなかったでしょう。しかし、3期以降も含めて黒執事シリーズが長く愛され続けていることを考えれば、原作重視の方針は正解だったのかもしれません。
黒執事3期のシエル様は人間で間違いない
- 3期では、シエル様は紛れもなく人間として描かれている
- 2期の衝撃的な展開は、あくまで「if」ストーリーだったと考えるのが妥当
- 原作の魅力を再確認できる3期は、ファン必見の作品
以上、黒執事3期のシエル様について考察してきました。結論としては、3期のシエル様は紛れもない人間として描かれていると言えるでしょう。2期の衝撃的な展開は、原作とは異なる「if」ストーリーだったと考えるのが妥当です。
とはいえ、2期という異色の物語が存在したことも事実。黒執事という作品の可能性の広さを感じさせる、貴重な経験だったのかもしれません。一方で3期は、原作の魅力を存分に再確認できる内容になっています。人間としてのシエル様の活躍を楽しみたいなら、ぜひ3期をチェックしてみてください。